はじめまして。ソラミチシステムの田中と申します。私は社内で、ソラミチという電子薬歴の薬歴等データ分析システムの企画を担当しています。
別業界から中途で入社してもうすぐ 1年になります。ITをよく知らずに入ってきましたが、社内のアジャイルトレーニングでかなり理解できるようになりました。
この記事は約半年間、社内向けにアジャイルコーチの雨宮さんが実施したアジャイルトレーニングを受けて、 自分が気になったトピックについてまとめたものです。
ユーザーストーリーについて
ユーザーストーリーはユーザーの行動シナリオを具体化したものと認識しています。ユーザーが何のために何をしたいか表現した要求をユーザーストーリーと呼び、スクラムにおいてはプロダクトバックログアイテム(PBI)として落とし込みます。 ビジネスとしてクラウドサービスを提供する時に、ちゃんと売れるサービスを作ろうとすると(当たり前ですが)顧客ドリブンで考えることが多いと思います。顧客が(もしくはペルソナが)決まったら、後はユーザーにとっての利便性を重視したシナリオを作成し、そうすればユーザーストーリー(要求)からPBIは定まって来るという流れにアジャイルの美しさを感じました。
視点として、短い期間で急いで開発を進めてしまうのではなく、顧客ドリブンから始まらざるを得ないところがアジャイルのメリットなのかもしれないという仮説を持ちました。つまりウォーターフォールと比較したときに、アジャイルという開発方法自体がシステムの顧客向き合いを担保しているという仮説です。
今後実務にあたって検証していきたいと思います。
ユーザーストーリーの分割
まずユーザーストーリー分割の必要性について説明させてください。アジャイル開発では、顧客満足を活かす形で継続的に素早く開発していくために、1つ1つの要求をできるだけ小さくして扱うことが原則になっています。そのため、実践の際にもなるべく要求を小さく分割していく必要があります。
以下は分割方法の一覧表です。
特に、上記の10番と12番が印象に残ったので、ご紹介いたします。
上記2つが印象に残ったのは、ユーザーストーリーを分割しにくい時に、切り口になる視点を与えてくれるからです。PBIにする前の段階でユーザーストーリーを分割する際は、プロセス単位で切ったり、5W1Hで切ったりなど、ビジネスで良く使われる切り方でそれなりに分割できるという認識をしています。
ただ、どうしても技術的な切り口を踏まえて切った方が後々のために筋がいい場合があると思います。その際、ユーザーストーリー分割のルールである「ストーリーは価値に基づいて分割される」と矛盾します。その時に上記10番、12番は役に立ちます。
ユーザーストーリーとして「効果測定の質を高めるために、Googleアナリティクスで、いくつかの追加したカスタムディメンションを見られるようにしたい」を分割します。最終的にアナリティクスで確認するものなので、ユーザーストーリーを書く段階でも「どう値を検知して持ってくるか」に意識がいってしまいそうでしたが、アジャイルコーチの教えを思い出し、データ境界に沿って(カスタムディメンションごとに)分割することができました。
さいごに
ユーザーストーリーの分割に関してのコツはまだまだあると思います。
アジャイル開発では細かく分けて価値を届ける開発を行うため、ユーザーストーリーをいかにキレイな切り口で細かく分けるかが重要だと考えています。今回の研修で色々と教えていただいた学びを実践し、さらに理解を深めていきたいと考えています。
お読みくださり、ありがとうございました。