アジャイルを社内に浸透させる活動 ~ワーキンググループ~ 第2回 他社のアジャイル見学「ヴァル研究所見学ツアー」

テクノロジー本部 渡辺です。
POのワーキンググループの活動の一環として、株式会社ヴァル研究所(以下、ヴァル研究所)の見学ツアーにいってきました。

ヴァル研究所は、「駅すぱあと」で有名で、創業40年にもなる老舗の会社です。また、アジャイルが浸透していることも有名であり、見学ツアーを行っているということだったので、他社でどのようにアジャイルを取り入れているのかを、参考にエムティーアイのPOのメンバーと一緒に見学に行ってきました!

そのツアーで、学んだことや自分たちでも取り入れてみようと思ったことを、ここに記載します!

目次


見える化されたものは壁に貼る

下記の写真のように、オフィスに入ると、壁一面にカンバンやバリューストリームマッピング、振り返り、チームビルディングの内容などで、埋め尽くされています。

壁にたくさん見える化されている

プロセスや進捗をみえる化し、壁に貼られていました。誰でも閲覧できる場所「壁」に貼ることで、全員が同じ情報を持てることに、とても有効性を感じました。

進捗やタスクの確認を複数のメンバーと一緒に見ながらお話しするシーンってよくありますよね?
データの格納場所をMTGメンバーに共有して、格納場所にアクセスして、MTG場所の予約をして・・・など、いろいろ手間になる工程がたくさんあると思います。
それが、壁に貼ってあれば、そこに集まるだけで済むなど、とても便利だなぁと思いました。

ただ、アナログだと、そのプロジェクトが終わったら、どう残すかという課題がでてきますよね!それは、「壁にはってある見える化されたものを写真に撮って、印刷してまとめておく」などの工夫もされていました!!!


●カンバン

今週のタスク・今日のタスクで管理しており、今日のタスクが終わったら、DONEへ。 
「Waiting」は、相手の確認待ちがおわらないとDONEにいけないタスクも管理できるように設けてるなど、タスクの状況が細かく分かれており、工夫されてました。

カンバン


●チームまたいだカンバン

チームをまたいだカンバンは、複数のチームがまたがるプロジェクトにおいて、プロセスを見える化し、共通認識をもって進めることができます。

一緒にゴールまでの道筋をつくる面においても、チームビルディングも果たせるなど、とても便利だなと感じました。 壁にはることで、複数のチームが一緒に閲覧できるなどとても便利に感じました。

チームをまたいだカンバン


●バリューストリームマッピング

バリューストリームマッピングは、目標に対してデリバリーするまでのステップが見える化され、その中で見えてくる無駄の排除などに役立てるものです。

タスクをそれぞれ出し合いリードタイムを記載します。その中で見えてくる無駄にたいして、改善案をみつけ取り組みます。結果、どのくらい無駄の排除ができたか「現状」と「こうあるべき」を比較してブラシュアップしていくそうです。

バリューストリームマッピング


●振り返り

とてもメジャーな振り返りとしては、KPTがよく取り入れられてるかと思うのですが、ここでは「Fun! Deliver!Learn!」という手法をとられてました。
KPTを過去にやっていたときに、プロブレムばかり出て、悪いことばかりだったのですが、「Fun! Deliver!Learn!」にすることによって、前向きな意見、挑戦してよかったこと・トライしてみて続けていきたいことが共有できて、とてもよかったそうです。

Fun! Deliver!Learn!


見える化に、気持ちの表明やイラストを加えることでコミュニケーション促進!

チームの残業の管理や、毎日のニコニコカレンダーなど、イラストを取り入れながら共有されている様子も何個か目にしました。

勤怠管理をイラストで楽しく
残業管理をイラストにすることで、コミュニケーションの活性化やチームの雰囲気を良くしてくれるそうです。ちなみに、チームの残業時間を管理し、残業時間が目標より少なかったら、ラーメンを食べに行くなど、ご褒美をつくることで、チームのやる気につなげる工夫がありました。 イラストをきっかけに、みんなに興味をもってもらう・・・だけではなく、目標の共有とご褒美を作ることがさらに、チームビルディングにつながっているのだなと学びました。

プロダクト開発だけではなく、総務・人事部でもアジャイルを導入

プロダクト開発の部だけではなく、総務・人事部でもアジャイルが導入されてました!(とっても驚き!!)

同じ部のメンバーがどんな仕事をしているかわからない。それぞれの業務の繁忙期・閑散期があるが、お互い何をしているかわからないから助け合うこともできない・・・という課題にたいして、カンバンやバリューストリームマッピングをやり始めたそうです!

当たり前のように、プロジェクト開発のときに、アジャイルは取り入れるものだと思っていましたし、プロジェクトのメンバーの皆で行うものと思っていましたが、、、たしかに、同じ部の隣の人の仕事の見える化と部としてのムダをなくす視点でも、とても有効なものだと勉強になりました。

リリーストレイン
カンバン

最後に・・・・

ヴァル研究所にお伺いして、徹底的な見える化して、複数チームをまたぐカンバンを見たとき、とても、圧倒されました。。。

私も、過去に複数チームがまたがるプロジェクトを経験したことがあったのですが、「これをやってれば!!!」って思いました。
やっぱり、同じプロジェクトをやっていても、別のチームだと、誰かが必要な時に声をかけてくるだろう・・・とか、
共有しても、ディテールのところで、全体像が把握しづらかったり、お互いの進捗を怠って、「できている」ことが当たり前だと思って上で進めていて、無駄なものを作ったり、失敗した経験があります。
「チームをまたぐカンバン」を見たときに感じたのが、やっぱり複数チームの足並みが揃って進められること、その付帯効果としても、プロジェクトにかかわるメンバーでの目的・目標がひとつになることでのチームビルディングにもつながると思いました。

見える化しても、形骸化していたり、作ったらそれで終わり(満足)という事が多かったのですが、改めて、 しっかり運用することの大切さを改めて感じました・・・・。(当たり前なんですけどね)

あと、アナログなんて、スマートじゃない・・・と思っていましたが、やっぱり誰でも閲覧権限がある壁(笑)にはられていることで、みんなで確認する便利さを感じました。

前回の記事はコチラ

tech.mti.co.jp