システムアーキテクト兼執行役員の西川です。 今日は昨日弊社に期間限定の契約社員として入社されたDevinさんを紹介したいと思います。
Devinさんは米国サンフランシスコのCognition社から派遣された実体を持たないバーチャルな存在ですが、試験的な開発に従事していただくために一時的に入社していただきました。
Devinさんの所属
今回DevinさんにはIT委員会の開発エンジニアとしてジョインしていただきました。
IT委員会はエムティーアイ内の技術的なガイドラインを策定するバーチャル組織で、Devinさんにはその中で新しい技術を使ったプロトタイプの試作などに参加していただきます。
Devinさんへの報酬
今回の契約ではTeamプランを契約していますので $500/月の報酬となります。 Pricing | Devin
この報酬に対してDevinさんはIT委員会という組織に 250ACU の開発労働力を提供していただきます。 1ACUは概ね15分程度の開発作業量ということで、一月60時間程度という換算になります。
Devinさんの業務
Devinさんはエムティーアイの管理監督者の指示を受けてプログラム開発をしていただきます。Devinさんの作業はIT委員会のGitHub Organization内で行われ、監督者が指示したRepositoryにソースコードをpushします。
Devinさんの業務範囲に関する注意事項
今回契約しているのは Teamプランという契約ですので、単一のチームに対してのみ有効です。
単一のチームというのは、
- GitHubでは1つのOrganizationにたいしてGitHub Appとして参加します
- Slackでは1つのチームに対してBotとして参加します
Enterpriseプランの場合にどうなるかは別途相談というところになります。
Devinさんへの作業指示
DevinさんはチームがコミュニケーションするSlackチームの一員として(Botとして)参加します。
Devinさんへの指示は基本的にSlack上で @devin のメンションをつけてメッセージを投げてください。

Slackを使わずに https://app.devin.ai/ から直接指示をすることも可能なようです。

Devinさんは日本語も理解することができます。
Devinさんの開発環境
Devinさんはご自身の作業環境としてLinuxワークステーションとそこにインストールされたVSCodeをお持ちです。それはCognition社がDevinさん用に提供しているためDevinさんの契約金額に含まれています。

Devinさんの作業結果のレビュー
Devinさんはある程度自律的に動くエージェントですが、重要な局面では管理監督者の承認や指示を求めてきます。 DevinさんはGitHub Organizationの中では"Cognition"という名前のGitHub Appとして振る舞います。
指示をするとDevinさんはdevin/***という作業ブランチを作成し、PullRequestを作成してくれます。

あなたはそれをレビューし、必要ならPRにコメントをしてください。コメントに応じてDevinさんは追加の作業をしてくれることでしょう。

こちらの例ではDevinさんに証跡としてスクリーンショットの提示(GitHubのPRに貼り付ける)を求めましたが、できませんでした。これはDevinさんの問題はなく、DevinさんがGitHubを操作するのに利用している gh コマンド、及び GitHub APIの制約によるもののようです。
Devinさんの進捗確認
Devinさんは非常に透明性を大切にされる方なので、作業の過程はSessionとしてオープンにされています。Sessionの詳細を確認するとDevinさんがどんな思考をし、どんなコマンドを実行したか、どのファイルを編集したかなどを確認することができます。

上記のスクショを添付できない問題について、私は「ghコマンドがだめなら、GitHub APIを実行すればいいじゃない」とヒントを与えました。その指示に従い、Devinさんはブラウザを使ってGitHubのAPIドキュメントを確認しながら頑張っていました。途中jqコマンドがないのでjqコマンドをインストールしたりと努力の結果が垣間見えます。
試行錯誤の結果、添付することを諦めてCommitの中にファイルを含めてそのURLをPRコメントに記載するという代替案を実行してきました。なかなか頑張りやさんでプリキュアを応援する子どものような気持ちになれました。
Devinさんの今後
まだ昨日入社されたばかりですが、末恐ろしい潜在的能力を感じています。まだまだDevinさんは1歳で、周辺のエコシステムの問題(操作する対象がどこまでAPIを提供しているか)もあり、できることは限定されていますが、2001年 宇宙の旅 のHALが夢物語ではなくなってきたなと感じました。
そんな可能性を秘めたDevinさんがなんと1人月 $500と考えるとどうでしょうか。 標準枠は60時間作業なので倍額払うとしても $1000 / 人月。
不穏なことを言い残してDevinさんの紹介を終わりたいと思います。