こんにちは! システムアーキテクト見習いの小池@テックイベント運営エンジニアです。 昨年12月に開催したエムティーアイハッカソンについてお伝えします。
目次
エムティーアイハッカソンとは?
弊社では社内エンジニアのスキルアップやスキル発表の場として、社内ハッカソンを定期的に開催しております。
これまでの開催記事は こちら からご覧いただけます。
2日間の開発期間でテーマに沿ったサービスを考え、動くものとして成果物を作り、そして発表します。
審査員による審査を行い、優秀な作品には次のような賞が授与され、副賞として自己研鑽のための賞金も貰えちゃいます!
- Hacker's 大賞
- 総合的に判断して最も優れていると評価されたもの
- テクニカル賞
- 技術的な観点で優れていると評価されたもの
- ビジネス賞
- 新規ビジネスの創出/既存ビジネスの発展の観点で優れていると評価されたもの
- 視聴者投票賞
- 視聴者の心を最も掴んだもの。視聴者目線で総合的に優れていると評価されたもの
各賞の名誉か、はたまた豪華副賞を目指すというワクワクドキドキのイベントです!
第6回 ハッカソン開催において
これまで、年2回のペースで社内ハッカソンを開催しておりました。
本来なら第6回ハッカソンは 2020年6月ごろに開催の予定でしたが、コロナ禍の影響により社内イベントも形式変更や内容の再検討を余儀なくされ、6月の開催は見送りとなっていました。
また弊社では、コロナ禍を機にリモートワークが基本的な働き方となり、特にエンジニア職の社員は出社する機会が大変少なくなっています。
そんな中でもハッカソンを開催したいという運営メンバーの思い、ハッカソンを開催してほしいというエンジニアの思いから、満を持して12月のハッカソン開催となりました。
感染症拡大防止の観点から今回は、開催告知から開発作業、発表会、懇親会まですべてリモートでの実施としました。1
今回のテーマは!?
ワークスタイルや日々の生活までを一変させてしまったコロナ禍。そんな今だからこそ IT の力で何ができるか?
ということで今回のテーマは 「新生活様式にマッチしたサービス」 となりました。
技術的な縛りは一切ありません!(運営が手を抜いてるんじゃないかって? いやそんなことは・・・。)
いろんな意味で "新生活様式" ハッカソン
今回は総勢14名、7チームが参加してくれました。
その中でも、7チーム中3チームがチームメンバー1人でのソロ参加でした(チームとは・・・?)
出社が激減したことにより、参加者同士で仲間を募ることが難しい面があったのかもしれません。次回はなにか工夫できればいいなと思っています。
作業時は複数名いるチームはそれぞれビデオ会議をつないで、アイデア出しをしたりワイワイ話しながら作業をしたりしていたようです。
「~ようです」という書き方になってしまうのはリモート開催のためでして・・・。
普段は社内の研修室をハッカソン開発の作業場所としています。
参加チームにとっては他のチームの進捗が見えてきますし、運営側も参加者の様子を覗いたり、アイデア出しを手伝ったりすることができます。
しかし今回参加チームとやり取りを行えたタイミングは、作業の開始時と終了時に行った全体連絡用のビデオ会議のみでした。
そのため、参加チームの様子をうかがう機会を用意することができませんでした。
どんなプロダクトができたか
2日間の作業を終え、いよいよ発表会と表彰式です。
審査員長に前多社長を迎え、全社員参加可能の Teams 会議 2 で行いました。
運営としてはここが一番心配していたところではありましたが、多少のトラブルはあったものの、どのチームも資料やデモを駆使して上手にプレゼンを行えていました。
さすが毎日 Teams を駆使してリモートワークしてるなぁと(笑)
各チームの成果物概要を紹介します!
(プロダクト名/チーム名、発表順に掲載)
Amphora / A
同じ空間にいたときは気軽なコミュニケーションがあり、仕事が円滑に進むのはもちろん、何気ない雑談からアイデアが生まれることがありましたよね。
Amphora は「リモートワークになってから気軽に雑談ができない」という課題を解決すべく開発されたメッシュスピーカーシステムです。(名前に深い意味は無いんだとか・・・)
実際のオフィスに複数のスピーカーとマイク、リモート環境にも同様にスピーカーとマイクを設置することで、リモートの人はスピーカーを通じて擬似的に出社するというアイデアです。
空間ごとリンクさせるというコンセプトで、誰がどこにいるかが分かるオフィスマップがあり、そこに自分のアイコンを動かすことでお互いに通話することができるようになっています。
AWS Amplify を活用し WebRTC を利用して構築されています。
複数のマイクとスピーカーがあるオフィスでもハウリングさせない工夫や、UX の高さも評価され、みごと Hacker's 大賞 と 視聴者投票賞 に輝きました。
Touch a girl / SUGIMODE
リモートワークになってから会議も自席で昼食も外に出歩くことも少なくなり、イスと仲良しになってしまったという作者の実体験から生まれたアイデアです。
運動不足による健康問題、特に座りすぎを防止するシステムが Touch a girl です。(名前はダジャレですね・・・)
Web カメラで写真を連続で取得し、撮影した写真に顔が写っているかどうかで着席判定をし、着席状態が一定時間続くとテキストメッセージや音声で起立と軽い運動を促すというものです。
また、着席データを蓄積して統計データも確認できるようになっています。
多くの人が関心を持っているヘルスケアに関するアイデアであり、健康経営が求められる企業としてもニーズがありそうという点、着席時間以外にも体調管理に応用できそうという点が評価され ビジネス賞 を受賞しました。
Sanitize Token / Motoking 2.0
新型コロナウイルス感染防止策としてこまめな手指消毒が求められるようになった新しい生活様式。
「消毒しないといけない」ではなく「消毒することでいいことがある」とすれば、そんな習慣も楽しめるようになるのではないかというアイデアです。
アルコール消毒するときに Sanitize Token(ポイント)がもらえ、貯まった Sanitize Token をショッピングなどに利用できるというシステムです。
ブロックチェーン技術を応用し、消毒履歴も正確かつ高い透明性で記録できるということをウリにしています。
消毒履歴をアルコール需給のコントロールに使えるのではないかという展望も語られていました。
ブロックチェーン技術を短期間でサービス案にまで昇華させた技術力の高さから テクニカル賞 を受賞しました。
Re:Connect / ぼっち飯
リモートワークで孤独を感じていたりストレスを抱える人は少なくありませんよね?
本来なら忘新年会やら会食などして解消していきたいところですが密はいけません!・・・でも2人ぐらいの少人数でランチなら?という発想から生まれたアイデアです。
同じ会社の中で交流してみたかった部署の人と密を避けて食事ができるというマッチングアプリで、一緒にランチしたい部署の人、ランチしたい時間帯、ランチしたい場所の最寄り駅などを設定することで、条件に合う相手を提案してくれるようになっています。
孤独から開放されてストレスの解消はもちろん、新しい人脈が増えそうなアイデアですね。
呪術対戦 / 呪術高専東京校 2018 卒 OB
コロナ禍により増えるストレス...
行き場のない負の感情が渦巻く SNS 上には 「負の感情 = 呪い」が無数に生まれている。
プレイヤーは自身の術式(アクティビティ)を選んでこれらに対抗する。
コマンドバトル + TODO + 感染予防の新感覚アプリ
(発表資料のまま引用)
いい感じにぶっ飛んでますねwww
Twitter から日本のトレンドを取得して感情分析を行い負の感情を取得。事前に設定した自身のアクティビティでその負の感情を沈めていくというゲームです(あってる?w)
このアプリによって負の感情を生み出すことを防ぎ、ネガティブな発言をしなくなるのだとかwww
チャット上で発表会イチのコメントと笑いをかっさらった発表でした!
家事 yareyow(ヤレヨウ)/ 20 新卒
「コロナ禍で夫婦が一緒にいる時間が増え、お互いの気になる点が増えた」という巣ごもりストレス。
特に家事が増えたことにより夫婦の家事分担バランスが悪くなってしまっていることから起こる問題を解決しようというアイデアです。
LINE を活用した家事共有アプリで、LINE 内のブラウザやチャットから行った家事を登録することができます。
また、家族にも通知され、誰がどの家事をやったかや誰がどのくらいの家事を分担しているのかが分かるようになっています。
広く普及している LINE を利用することで会員登録等の初期ハードルを下げて開始しやすくした点がアピールポイントの一つです。
チーム名にある通り今年度に新卒で入社した4人によるチームですが、若手には意外とも言える夫婦の課題の解決策を考えてきました。
家庭の家事分担バランスに着眼し市場調査まできっちり行った企画力と、サービスがLINE上で完結するという手軽さが評価され、当初予定になかった 審査員特別賞 を受賞しました。
MyTel / ウホーイ
新型ウイルスの感染拡大、そして緊急事態宣言によって半ば強制的にリモートワークをすることになり、自宅の仕事環境が十分に整っておらず仕事がはかどらない!
そんな作者自身の悩みから生み出されたサービスです。
作者は SNS で自宅仕事環境を紹介している投稿をよく見て自分の環境整備の参考にしているそうです。
テレワーク環境の共有や紹介に特化した SNS があったらみんな幸せになるのではないかというアイデアで制作されています。
他人のテレワーク環境を見る、自分のテレワーク環境を投稿することで互いの有益な情報を共有することができます。
投稿されている記事や画像から、紹介されている商品の詳細や購入サイトに飛べるようになっています。
効率的な仕事には自宅の環境って重要ですよね。
そこにはある程度の投資も必要で、どうせ買うなら使いやすいもの、口コミ評価の高いものを買いたい! そしてカッコよくしたいですよね!
そのための情報収集が捗りそうです。
おわりに
繰り返しになりますが、今回のハッカソンは初めての完全リモート開催となり、参加してくれた方々にとっては普段とは違う状況に戸惑うことも多かったと思います。
運営にとってもいくつか課題が残るハッカソンでした。
そんな中でも素晴らしいアイデアを生み出して短期間で形にして発表してくれたエンジニアのみなさん、ハッカソン成功のために奮闘してくれた運営メンバーのみなさん、忙しいなか審査を引き受けてくれた審査員のみなさん、発表会を盛り上げてくれた視聴者のみなさん、多くの方々に感謝します。
弊社ではテレワークが基本的な働き方となり、社内イベントの開催も新しい様式でいろいろ模索しながら続けております。
これからも試行錯誤しながらハッカソンだけでなく、様々な取り組みをしていきたいと思います!